1月の文芸投稿

【俳句】
○御岳の見ゆる日和の麦を蒔く
○煮魚をつつく箸先寒九なる     榊原章夫(S38)

○夕映えの伊吹背にして立つ薄
○厄神を託ち山茶花散り敷ける    山村哲朗(S44)

○ひとつ撞き祈りのひとつ冬の空
○鰊御殿波涛かき消す挽歌かな    石井耿太(文S38)

【短歌】
○空高く薬師寺の塔高く見ゆ平山ブルーの須弥山に佇む
○西方に浄土を築かん面差し唐招提寺の千手観音
○三が日雲ひとつなく晴れ渡る冷気さわやか富士山を見ゆ
○年賀状出せどこぬ人増え続く生きてる証と思わぬ人よ   杉浦幹雄(S33)

○毛越寺立ち石の池の辺に立ちし六十五年前の友思ふ    原 宜禰(S32)

○大病の回復めざすクリスマスさらに華やぐ命としたし
○一生は一夢と言えど新春に見残る夢の未だありけり    嶋  聡(S56)

【川柳】
○本年も無事に年越しできる幸
○吾が家には料理上手な妻が居る
○割り切って嫌な奴とも酌み交わす
○思い出を辿りながら書く賀状    鈴木 等(S26)

○こんな時期だから続ける年賀状
○竜宮で魚料理は食べられぬ
○楽しみはやっぱり密のある世界   鈴木岳文(S34)

○非正規の首の軽さよ冬の街
○ウイズコロナ令和に重い重い枷   荒川八洲雄(S44)