8月10日㈯、16時より今池ガス燈にてせせらぎ会(小川英次ゼミ)が開催されました。
いつものゼミ生からの報告と質疑応答、懇親会の2部構成で行われました。今回は総勢17名の参加がありました。
第一部では昭和58年卒坂倉弘康先輩に「小さな会社のM&A」と題して講演をいただきました。坂倉先輩は両親が創業した会社を後継者難の中で事業承継のため昨年M&Aにより譲渡されました。会社と会社で働く従業員とその家族の生活の持続可能性を担保することが目的でした。会社を商品のごとく売買するという風潮とは一線を画し「人間中心のM&A」を目指されました。
特に留意された点としては①買い易い会社にするために事前に小振りで儲かっている会社にしておく②情報管理の徹底による社内動揺リスクと社外からの信用不安リスクの回避③交渉において許容範囲を明確にし、吾唯知足を旨とする、の3点。このうち最も苦労された点は情報管理で、ほぼすべてを自らの判断で進めねばならなかったことでした。
また、譲渡先は譲渡後の先方との融和を旨としたことから長年の取引先で社員同士も顔見知りの多い会社となりました。譲渡後1年余りを経過しましたが退職した従業員は皆無であり、滑り出しは楽観はできないもののまずまずとの見方です。
交渉経過も実際の日付も含めてお話し頂きました。スムーズな進捗を旨とし、情報管理を重視するために、できる限り短期間で契約に持ち込んだとのことでした。
講演後の質疑ではそもそも経営を進める中で常にその出口戦略を意識して確実に準備を進めることが重要であるとの議論がなされました。
講演の後は第二部の懇親会。乾杯後は小川先生の奥様とゼミ生をホットラインで繋ぎ、奥様との会話もとても好評でした。そのあとは恒例の近況報告。1年ぶりの再会に美味しい料理とお酒も加わり、各テーブルで楽しく会話が弾みました。
せせらぎ会幹事神戸淑行(H2)