【この企画について】
第二外国語について身近な情報源や実際の経験談を聞く機会がなく、多くの人がなんとなく第二外国語を選んでいるようです。しかし、ネイティブから第二外国語やその国の文化について教わる機会というのは非常に貴重で、なんとなくで終わるのはもったいないのではないでしょうか。今回の第二外国語についての経験談が、公開の内題に外国語選択と、主体的な学習につながればうれしいです。また、既に第二外国語の授業が終わった人にも、読み物として楽しんでもらえるのではないかと思います。
<第二外国語について聞いてみた!その1 ロシア語>
インタビュアー:高島宏太 経済学部2年
答えてくれた方:アーニャさん(仮名) 経済学部2年
Q1~Q3 選んだ理由
Q4~Q5 難易度
Q6~Q7 授業
Q8 単位と評価
Q9 まとめ
Q1:なぜロシア語を選んだのですか?
A1:中学生くらいの時に見ていたアニメに、ロシア語を話すキャラがいて、その言葉が一体どういう意味なのかなっていうのが気になったからです。ロシアの文化ですと、ロシア民謡のカチューシャを何回か聞いたことがある、という程度で、一般的に有名な文学やバレエはほとんど知りませんでした。
Q2:他の言語と迷ったりはしましたか?
A2:日本で暮らしていく中で、より使うのはどれかと考えたとき、例えば中国語とか、世界中で使われているスペイン語とかと迷いました。ただ、そういった言語は人気があるため、第一志望では通らないかもと思い、それなら面白そうだしロシア語にしてみようかなっていう感じでした(笑)
Q3:将来の夢と関係はあったりしますか?
A3:あまりないですが、将来は公務員を目指しているので、ロシアとの交渉などに使えるかもしれません。ロシアは天然資源も豊富で、ロシア語圏も広いので、将来は使いどころもあるかもしれないと思います。
Q4:今まで1年半以上、授業でロシア語を学んでいると思いますが、文法の難易度はいかがですか?
A4:アルファベットとは異なるキリル文字を使用しますし、覚えることはかなり多くて大変ですが、しっかり理解した人にとっては使いやすい言語だと思います。一つの単語でも6種類とか、そういうレベルで複雑に変化するのですが、どういう風に変化するのか分かっていれば、単語だけで主語や時制がわかったりします。ただ、変化や例外が多すぎて、しっかり覚えてマスターするのがかなり大変なのは間違いないです。
Q5:発音の難易度はどうですか?
A5:英語と比べても普通の範囲内で、そこまで難しくはないと思います。THの発音はないです。LとRの違いはあり、ロシア語のRは巻き舌です。巻き舌は結構難しいですが、あまり指摘されたことがないので、巻き舌ができなくても授業内では大丈夫だと思います。ただ、アクセントの位置によって発音が変わったりもするので、発音を覚えるのは大変です。
Q6:授業の内容はどうでしたか?ロシアの文化に触れる機会はありましたか?
A6:文化に触れる機会で言いますと、例えばロシアで作られた映画を鑑賞したりだとか、祝日の話を聞いたりとかしました。パイを食べるお祭りの日みたいなのもあったりするそうです。他にも面白い文化がたくさんあります。小さなことですが、例えば、結婚指輪を左手ではなく右手につけるだとか、さっき言ったようなお祭りの話などです。ロシアの料理も興味深かったです。
Q7:人数など、授業の雰囲気はどうですか?
A7:人数は文系学部をあわせて10人くらいで、とても少ないです。経済学部は4人しかいませんでした。これだけ少ないと、授業でも頻繁に当たるので、とても勉強になります。間違っていても先生がその場で丁寧に教えてくださいますし、雰囲気はいいと思います。とてもアットホームな雰囲気で、履修者同士、仲良くなりやすいです。授業前に、予習の確認をしあうなど、高め合う感じです。
Q8:単位はどうですか?
A8:先生にもよると思いますが、多分すごく楽にとれます(笑)。おそらく出席点がだいぶ大きなウエイトをしめているのだと思います。ロシア語はやはり覚えることが多くてかなり大変なのですが、そのぶん、最後のテストでは難易度が調整されているのか、意外と簡単だったりします。2年間通じて、評価もほとんどの学生にとって優しかったと思います。入学の時、先輩から、ロシア語だけは絶対やめとけ、などと言われることもありますが、実際は全然そんなことないです。むしろ単位と評価は甘いかもしれません。
Q9:振り返って、ロシア語を選んで良かったと思いますか?
A9:良かったと思います。人数が少ないというのが、本当に良かったです。ずっと同じ少数のメンバーで2年間やるので、授業を通じて友達ができ、そこも良いところだなと思います。
インタビュアーまとめ
難易度が高く、敬遠されがちなロシア語であるが、少人数でアットホームな雰囲気というのが、学習面でも、友達作りという点でも、他にはない大きな利点になっていると感じた。また、隣国であるにもかかわらず、多くの日本人にとってなじみのないロシアの文化や、ロシア語ネイティブと触れる機会は、貴重なのではないだろうか。難しくて、第二外国語として手を出しづらいというロシア語のイメージが大きく変わった。